2.日本とアメリカの考え方の違い
あらかじめお断りしておきますが,「日本人はみんなこう考えている」とレッテルを貼るつもりはありません。
「こういう考え方の人もいる」,くらいの気持ちで読んでください。
アメリカと日本の違いを知ると,しばしば逆になっていることに驚くことがあります。
例えば,自動車が走るレーンは,右側通行か左側通行か,みたいな感じでです。
どちらが正しいとかいうような問題ではないですけど,それに似た話です。
昔,学校の英語の授業でアメリカ人の先生の授業を受けたことがあります。
私は,英語のヒアリング が大変苦手です。
先生は,「正誤を書きなさい」というようなことを英語で言っているようなのですが,その言葉が衝撃的でした。
なんと,「正しければ“×”を,間違っていたら“〇”と書きなさい」というのです。
ヒアリングには自信が全くないので,「えー!?」と思いました。
「こんなことも日本とアメリカは逆なのか?」と思いました。
しかし,その理解は違いました。
「正しければ“+(プラス)”を,間違っていたら“0(ゼロ)”と書きなさい」というのが正しかったのです。
先生の書いた字が斜めになっていただけだったのでした。
でも,また,疑問が生じました。
「どうしてプラスの反対はマイナスじゃなくてゼロなんですか?」
ここに考え方の違いがあるようです。
日本では「プラス」の反対は「マイナス」と考える人が多いような気がします。
「貯金」の反対は「借金」と考えるようです。
しかし,「お金がある」の反対は何でしょうか?
「お金がない」と考えるなら,「プラス」の反対は「ゼロ」ということになるんですね。
だから,アメリカ人の先生が言っていたのは,正誤を「+(ある)」と「0(なし)」で表現しなさい,ということだったんですね。
中学校の理科で電気を勉強するとき,初めの方で,「電気はプラス極からマイナス極に向かって流れる」と教えられます。
まあ,そのこと自体は間違っていないのですが,電圧と電流を考えるときに大いに思考の妨げになっているような気がします。
「電気は電圧の高い方から低い方へ流れる」ということも習いますが,どうして上記のことが思考の妨げになるのか説明します。
例えば,乾電池の公称電圧は1.5ボルトです。
プラス極とマイナス極の電圧の差(電位差)は1.5ボルトです。
この場合,「プラス極」を+1.5ボルトと考えると,「マイナス極」はゼロボルトと考えるべきなんですね。「マイナス」ではないんです。
だから,「電気は電圧の高い方(プラス)から低い方(ゼロ)へ流れる」と考えることが大切じゃないか,と思うわけです。
電位が「ゼロ」のところを「マイナス極」と呼んでいるところに中学校の電気の授業がわからなくなる原因の一つがあるんじゃないかと思います。
あなたは「プラス」の反対は何だと思いますか?
「マイナス」ですか? 「ゼロ」ですか? それとも「スラプ」でしょうか?